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訴訟代理・裁判所提出書類作成業務( 司法書士業務 )

交通事故代理業務

お仕事等の都合で忙しいあなたに代わって、物損・人身事故による相手方との示談・和解交渉や損害賠償請求訴訟の代理を行います。

○ 交通事故が起きると、次のような責任が問題となります。

  (1) 民事上の責任(損害賠償)

被害者に対する損害賠償責任のことです。
損害が人の生命や身体である場合には、事故前の状態に回復することは困難なので、損害の回復は金銭的な賠償によらざるを得ないのです。

  (2) 刑事上の責任(刑罰)

危険運転致死傷罪(刑法208条の2)・業務上過失致死傷(刑法211条)等による責任(刑罰)のことです。

  (3) 行政上の責任(運転免許、反則金)

交通事故を起こしたり、違反を繰り返したりすると、免許取り消しや停止等の処分となります。
また、軽微な交通違反については反則金を納付することになります。


○ 損害賠償の問題

  損害賠償を請求し、解決するには、次のような方法があります。

(1) 示談(当事者同士の話し合いによる方法)

(2) 強制保険の被害者請求(人身事故の場合で、物損事故は除く)

(3) 調停

(4) 訴訟

このうち、示談(和解契約)が、時間も手間もかからず、簡単にすむ一番の方法です。
しかし、過失相殺が問題となったり、損害額の算定が困難であったり、相手に誠意がなく示談が長引く等の問題があります。
また、相手方に支払の意思がない等の場合には、調停や訴訟を利用する方が得策です。


損害賠償請求をする際の準備について

  (1) 損害を証明する資料の収集
・ 収入証明書(源泉徴収票、確定申告書のコピー、納税証明書)
・ 診断書(傷病程度や後遺障害の有無)や診療報酬明細書(治療内容の明細書)
・ 領収書(事故に伴う種々の出費、例えば、治療費、付添看護費用、病院までの交通費や入院中の諸雑費などの領収書)

  (2) 事故の状況を把握しておく

事故の状況は、損害賠償額を確定する際の過失割合を判断する上で重要となります。
事故が起きたら、加害者に任せたままにせず、被害者も必ず警察に届けて自動車安全運転センターから事故証明書を取っておくことが必要です。
その他、自分で事故の状況について記録しておく事が必要です。

  (3) 損害賠償請求の当事者について

事故の当事者(被害者)が死亡した場合、すなわち、被害者の相続人全員が加害者側に対して賠償請求することになります。
また、加害者が死亡したときは加害者の相続人全員が損害賠償債務を相続することになります。


○ 損害賠償の損害内容について

(1) 人身事故(強制保険が適用されます)
 ● 死亡事故
  1.積極損害(実際に支出した費用)
   a. 死亡までの医療費(入院費、治療費、付添人費用等)
   b. 雑費(入院中の雑費等)
   c. 葬儀費用
  2.逸失利益(生きていれば得られたはずの利益)
  3.慰謝料(精神的損害ですが、定型化されています)
 ● 傷害事故
  1.積極損害
   a. 医療関係費(入院費、治療費、付添人費用、将来の介護料、将来の手術代等)
   b. 雑費(入院中の雑費、通院中の雑費、通院交通費)
   c. 葬儀費用
  2.休業損害(収入が減少した場合)
  3.慰謝料(傷害の慰謝料と後遺症の慰謝料とがあります)
  4.逸失利益(後遺症がある場合)

(2) 物損事故(強制保険が適用されません)
 ● 車両同士の事故
  1.修理費
  2.代車料
  3.営業補償
 ● 車両同士以外の物の事故
  1.修理費
  2.営業補償


○ 過失相殺について

賠償額を決める際には、被害者側に過失があれば、賠償額が過失の割合に応じて減額されます。


○ 少額訴訟手続きの注意点

一般的には、事故を起こした側(加害者)は被害者に損害賠償責任を負いますが、その加害者の負う損害を保険会社が填補するという関係にあります。
そして、損害を算出し、その損害を強制保険でまかない、強制保険でまかないきれない場合には、任意保険から損害賠償を支払ってもらいます。
また、加害者が任意保険に加入していないか、任意保険金額以上に損害がある場合には、賠償責任を負う者(加害運転者、運行供用者等)から支払ってもらうことになります。


○ 具体的事例

(1) 生命保険金、傷害保険金は、損害賠償額から控除されませんので、損害賠償金とは別に受け取れます。

(2) 健康保険を使った治療費は、控除されます。

(3) 労働者災害補償保険の労災保険金(療養補償給付、休業補償給付、障害補償給付、傷病補償年金、遺族補償給付、葬祭料)については、一時金で支給を受けた場合には控除されますが、年金で支給される場合の未支給分については控除されません。 

(4) 失業給付(雇用保険法)は、控除されません。

(5) 生活保護法による生活扶助及び医療扶助は、控除されません。